心で聴く 心に効く アロマセラピー
紀元前3000年前(ミイラ作りの頃)から「香り」のもたらす効果は宗教儀式や医療に利用されていたといいます。アロマセラピーとはアロマ(芳香)+セラピー(療法)を意味し、植物の花や葉、果皮からほんのわずかに抽出された精油を使って行う自然療法です。
精油は100%天然成分でできており、この成分には心身をリラックスさせたり、人が自ら持っている自然治癒力を高めたりする作用があります。
精油は100%天然のものとはいえ、天然=安全ではありません。
精油は植物の濃縮された香りそのものなので、使用の際にはさまざまな注意が必要になってきます。
精油を扱う注意事項はもう少しあとで。
「いい香り~」と感じた時、わたしたちの体ではどのようなことが起こっているのでしょうか。
空気中に蒸発した香り成分を鼻から吸い込むと、その情報が鼻腔から電気信号になり感情に大きく関わる大脳辺緑系に直接伝わります。さらに視床下部へ伝わり自律神経や内分泌、免疫に働きかけ心身に影響していきます。好きな香りを嗅ぐとリラックスできるのは、潜在意識に働きかけて香りと記憶が結びつき深いヒーリング効果を得られるためです。鼻腔から大脳へ。香りのメカニズムは壮大ですね。
香りを楽しむには色々な方法があります。芳香浴、クラフト作り、マッサージ。
ご自分や環境に合った方法で香りの世界を楽しんでもらえたらいいなぁ~と思います。
精油を購入する時の注意点
お店などでお気に入りの精油を選ぶ時には、次の点をチェックしてみてください。
※100%天然か。
※精油名のほか、学名、原産地が記載されているか。
※輸入元などが記載されているか。
おうちアロマを楽しむ時の注意点
また、おうちでアロマセラピーを楽しむ時に覚えておいて欲しい注意事項は、
※直接肌につけたり、飲んだりしない!
フランスでは内服する方法もありますが、胃腸や肝臓などに障害を起こす恐れがあるので控える。
どうしても内服したい場合は、専門家や専門的な知識を持った医師に相談する。
※火の近くには置かない!
※子供の手の届くところには置かない!(チャイルドロックがかかっている製品もあります)
ベビーマッサージなどでオイルを使用したい場合は、精油ではなく、オーガニックのキャリアオイルのみでしましょう。(ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなど)
※使用前にはなるべく肌の柔らかい場所(腕の内側など)でパッチテストを行う
※妊産婦や乳幼児、高齢の方への使用は最善の注意をはらう
マタニティマッサージは妊娠20週目以降で。医師の許可をもらったうえで行う。その場合1%以下の低濃度で。嗅覚が敏感になっているので、無理はしない。リラックスできる好きな香りを選んでみましょう。
※冷暗所で保存
※柑橘系の精油の光毒性があるものもあるので、肌に使用した場合、日光を避ける
実際に適した濃度でブレンドオイルを作ってみましょう
おうちでマッサージをしたいとき、まず必要なものは
◎希釈用に使う、キャリアオイル(ホホバやスイートアーモンドなど)
◎お好きな香りの精油
準備が出来たら、ブレンドしていきますが、この時希釈濃度に注意して行ってください。
濃度を高くすると皮膚へのトラブルが起きる場合があるので、まずは1%以下で行ってみるとよいでしょう。敏感肌の方や小学生は0.5%、3才~6才くらいのお子様は0.3%、3歳未満の赤ちゃんに対しては、エッセンシャルオイル(精油)を使ったマッサージは行わないようにして下さい。母子間のスキンシップ等を目的にベビーマッサージを行う場合は、エッセンシャルオイル(精油)は使わず、キャリアオイルのみで行うようにしてください。赤ちゃんは視覚がまだ発達途上により、代わりに嗅覚がとても発達しています。ママの香りをよく覚えているので、精油の香りで一番安心できるママの香りを消さないようにしましょう。
精油の計算式 (例30mlのキャリアオイルを使う場合)
- 30ml(キャリアオイルの量) x 1%(希釈濃度0.01) = 0.3ml(エッセンシャルオイルの量)
- 0.3ml ÷ 0.05ml(エッセンシャルオイル1滴) = 6滴(エッセンシャルオイルの滴数)
上記計算式から、30mlのキャリオイル + 6滴のエッセンシャルオイル(精油)で1%濃度のマッサージオイルができることがわかります。使用滴数の早見表
キャリアオイルの量 | 10ml | 20ml | 30ml | 50ml |
---|---|---|---|---|
濃度0.5%の場合の精油の滴数 | 1滴 | 2滴 | 3滴 | 5滴 |
濃度1%の場合の精油の滴数 | 2滴 | 4滴 | 6滴 | 10滴 |